小屋のそばの渓流沿いにある数本のタラの木の芽ぶき具合から、まだ少し先かなとは思ったが、以前から目をつけていた秘密の群生地を訪ねて山に入った。
林道を5分ほど入った行き止まりで車を乗り捨て、「危険、のぼるな」と書かれた鉄の橋を果敢に乗り越え、山道を歩くこと10分。純ちゃんはきょうも元気だ。半径100メートルの範囲のやぶや木立の中を休みなく走りながら、ついてくる。
すると、あった。約100メートル四方に丈1メートルほどのタラの木が密生している。そこだけ樹木が伐採されているため、日当たりがよく、水も流れて、環境がいいらしい。
背後に見えるのは全部タラの木。しかし、やっぱり少し早い。小さくて固い芽が多かったが、それでもいくらか伸びた芽を30個ぐらいは摘んだ。夕食のおかずには十分だ。
◇ ◇ ◇
これはコシアブラ。タラの芽よりおいしい、という人が多い。九州にも多く自生しているのに、食する習慣があまりないのは不思議。
小屋に帰ってアスパラガス4株を植える。庭のひと隅に苦土石灰と発酵鶏糞をばらまいて、いいかげんに(というか、いい加減に)耕した。袋には「一度植えたら10年ぐらいは収穫可能」と書いてある。でも、最初の収穫は2年先だって。ま、いいか。
細い流れの上にヤマブキの花が景色よく垂れ下がっていたので、一句。
山吹の立ちそよひたる山清水汲みに行かめど道の知らなく
(高市皇子)
他人の歌でした。
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