午後、草刈り機を回していると、直径30センチほどの石の向こうで何かが動いた。あわてて回転する歯を止めてよく見ると、体長10センチ余りの毛ものが石の陰にうずくまっている。エンジンを切り、手で捕まえようとすると、ずずっと動いて逃げようとした。野ネズミにしては大きい。首のあたりをつかんで手に持ってみて野ウサギの赤ちゃんとわかった。母親と別れてだいぶ時間がたつのだろうか、元気がない。草刈り機の歯は当たってないと思うのだが。危ないところだった。さて、でもどうしたものか。
小さな木箱に入れて狐狸庵へ持っていくと、奥さんがブドウ糖入りのミルクを作ってくれた。針のない注射器で口をこじ開けて飲まそうとするが、飲む様子はない。その時、右足の皮が少し切れて血がでているのが分かった。残念ながらやはり歯が当たったらしい。背中も1か所傷ついていた。だんなが緑色の粉を塗りこんでくれた。ミルク入りの注射器を借りて小屋に連れ帰ったものの、どうしようもない。そこへたけみっちゃんが通りかかったので事情を話すと、たぶん育てるのは無理、やぶに放して自然にまかせるのがよかないか、というので、小屋の後ろのやぶに置いた。
たぶん生き延びるのは難しいだろうな。可哀そうなことをしたなと、しばらくは気分がすぐれなかった。ふだんは、野ウサギを見かけるとどうやって捕まえようかとばかり考えているのに。
小さな木箱に入れて狐狸庵へ持っていくと、奥さんがブドウ糖入りのミルクを作ってくれた。針のない注射器で口をこじ開けて飲まそうとするが、飲む様子はない。その時、右足の皮が少し切れて血がでているのが分かった。残念ながらやはり歯が当たったらしい。背中も1か所傷ついていた。だんなが緑色の粉を塗りこんでくれた。ミルク入りの注射器を借りて小屋に連れ帰ったものの、どうしようもない。そこへたけみっちゃんが通りかかったので事情を話すと、たぶん育てるのは無理、やぶに放して自然にまかせるのがよかないか、というので、小屋の後ろのやぶに置いた。
たぶん生き延びるのは難しいだろうな。可哀そうなことをしたなと、しばらくは気分がすぐれなかった。ふだんは、野ウサギを見かけるとどうやって捕まえようかとばかり考えているのに。
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