夜は暗い。当たり前だ。だが1人でいても、怖いと感じることはない。寂しいと感じることもない。
むかし、初めて祖母山の河原でキャンプした時は怖かった。焚き火をしたら背中に闇が張り付いているようで、なお怖かった。今は何ともない。感覚が鈍くなったのか。
焚き火をすると気持ちがなごむ。ぼーっとして何時間も過ごせる。そのうち、おき火が程良くなってくると、肴になるものを焼く。飯を炊く。
昼間の労働でからだが適度に疲れている時は、自然に眠気が襲ってきて、心地よく眠りにつける。
時にはデッキのハンモックの中で眠ってしまい、深夜に寒さで目が覚めることもある。たいてい酔っ払ってのことだが。
そして、明日は何をしようか、と思いめぐらす。あれもしなきゃ、これもしなきゃ。そうだ、あれを忘れていた。しかも、すべてを思い出すのは山瀬を離れてしまってからだ。
ま、たいがいが些細なことだが。水源近くにあるカヤの実を採り忘れたとか、畳のへりに落とされているイタチの糞の掃除を忘れたとか。
ここから下は注意! ムシが出ます。
水場の周りには必ず何かがいる。カエルや沢ガニはまだいいとして、長ーい紐の類がいる。たいていアオダイショウ。マムシ以外は恐くない。
今日はでっかいナメクジ(小生の靴幅と同じサイズ)。こればっかりは触りたくない。カマキリ。バッタの脚か何かをカマにはさんでいる。
動物や虫は何でも好きという人が、クモとカマキリだけは「見たら殺す」と明言していたのは、理解不能。
入口の扉に数匹のザトウムシが群れていた。けんかしてるみたいだから、縄張り争いか、メスをめぐる争いか。
ご存じザトウムシは、スタジオジブリのアニメ「千と千尋の神隠し」に登場するボイラー焚きの釜爺(かまじい)のモデル。声を菅原文太が演じていた。ドスがきいて、優しかった。
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