moleskineの手帳のつづき。表紙が固いため、どこでも手に持って書ける。
以下は以前に書きつけたホラ話。
ある男と女。
男「俺から君との関係性を引くと、ただの男だ」
女「そうね。ゴキブリの足を取ったら、ただのカキの種よ」
男「えっ! じゃ俺はゴキブリか?」
まじめな歌も。
「いたずらに蛍光灯をつけまわし
白濁痴呆(ホワイトアウト)か夜のコンビニ」
こんな詩も。
「日本刀二本買って一本は
その場で役目果たし終わりぬ
残り一本は
家に持ち帰り時々使う
この日本刀は魚さばくには長し
鉛筆削るにはさらに長し」
次はちょっと長編。
「いらっしゃいませ、ご注文は?」
「そうだな、肉にしようか」
「肉ですか。いかがな肉で? ね、うし、とら、う、たつ、み、うま・・・」
「何だいそりゃ。牛だろ、普通は」
「牛ですね。焼き方は?」「レアで」
「レア? 生でいいんですか?」
「生で出すんかよ。何だいここは? じゃあミディアム・レアでいいよ」
「いい加減ですね。いいんですか? そういうことで」
「お前が言わせてんだろ。いいからミディアムだ」
「で、切り方は?」「切り方も言うんか?」
「いろいろありまして。角切り、そぎ切り、千切り。袈裟がけなんてのもありますので」
「怖いね」
「牛も必死なんで」
「生きてんのかよ」
「ええ、今しがた闘牛場から逃げ出してきて、どうやって仕留めるか、考えているところです」
「ははあ、お前いま口から出まかせ言って、次は何言おうか考えてんだろ。客相手に遊んでんのか、この野郎」
「めっそうもない。私はただお客さんにゆっくりした豊かな時間を過ごしていただきたいと、そればっかり願っておりますんで、ハイ」
「やっぱり口から出まかせ言ってら」
「で、食後の飲み物は?」
「もう食後かい? コーヒーでいいよ」
「いいよ、という表現はコーヒーに悪いのではないかと・・・」
「喧嘩売ってんのか、この野郎。コーヒーじゃ悪いのか?」
「コーヒーが悪いのではなくて・・・」
「俺が悪いというのか?」「ま、そういうことになりますか」
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